いきなり1on1のフレームワーク
前提
いきなり1on1って何?
いきなり1on1とは、 知らない人 / ほぼ知らない人相手に1on1を実施すること です。
自分がこの取り組みを始めたきっかけは以下の記事をご参照ください。 nitt-san.hatenablog.com
当記事の目的は何?
早いうちにやり方をまとめて公開し、どんどん色んなマネージャーに真似して頂けば、日本のエンジニアリングのあり方を少しいい方向へ向かわせることができる流れを作れるかもしれないと思いました。
というのも、上記記事や感想記事をお読みになった方が、自分も似たようなことをやってみたい・すでにやってみたという事例が出ています。
東京だけでなく、名古屋で実施されているという情報も…
ためしにやってみます。
— 福々亭ひろにゃんこ 3/10(火)EM_NAGOYA EM_MEETUP (@warumonogakari) 2019年2月13日
いきなり1on1 in Nagoya | 調整さん https://t.co/YYsmv0wYNr
『いきなり1on1のフレームワーク』とはいえ、もちろん普段のチームにおける1on1でも充分に使うことが出来ると思います。
その場合、チームやメンバーのレベルや状況に応じ、色々試しながらトライアンドエラーを繰り返し、是非自分なりのカスタマイズをして頂ければ幸いです。
当記事では扱わないこと
- 1on1とは何か?
- 1on1のやり方
- 1on1の注意点
上記が気になる方は『ヤフーの1on1』辺りを読んでいただくと、充分な知識が身につきます。
事前準備
必要なもの
ヒアリングシートについて
自分が使用しているものは以下となります。
質問の内容は、1on1では割とスタンダードなものを5つ記載していますが、内容は各々が好きにしていい部分かと思います。
また、アナログかデジタルかという点もどちらでもいいと思いますが、自分がアナログにしている理由は以下となります。
- 直前に書いてもらうため、最新の情報をインプット出来る
- ヒアリングシートを書いてもらっているのを見ながら、書いた内容について軽く聞いたり出来る
- お互い、始める前に気持ちを落ち着かせるための時間稼ぎが出来る
終了後アンケートについて
GoogleFormでアンケートを作成しておきます。
自分が気になることや、改善点に結びつけたいものを記載するといいと思います。
自分の場合は以下を聞いています。
- 名前(必須)
- 普段、業務で1on1をしているか?(必須)
- nitt-sanと会って話したことのある回数(必須)
- ご自分の仕事・趣味・人生などへ、何かプラスになることはあったか?(必須・五段階選択)
- nitt-sanの1on1コーチの技量をどう思ったか?(必須・五段階選択)
- 本日の1on1全体の感想(任意・記述式)
- nitt-sanに対し『ここがよかった』『今後も続けたほうがいい』と思ったことはあるか?(任意・記述式)
- nitt-sanに対し『ここが気になった』『今後は控えたほうがいい』と思ったことはありますか?(任意・記述式)
相手を募り、日程と場所を調整する
Twitter等の募集が一番手っ取り早いかもしれませんが、くれぐれも犯罪に巻き込まれたりすることが無いようお気をつけください。
自分と全く面識がなく、友人や知り合いとも面識がない人相手は避けた方が無難かもしれません。
相手が見つかったら、日程や場所の調整をします。自分の場合は『調整さん』を使用しています。
この時、本文には以下の注意書きをしています。要するに『ヒアリングシートがあるよ』ということを事前に言っているだけです。
以下の項目は、1on1を開始して最初に記載してもらう予定です。当日までにうっすらと考えておいて頂けると、スムーズに開始出来るかと思います。
- お名前
- お仕事
- ご趣味
- 最近気になっていること
- 最近、うまくいったなと思ったこと
- 最近、うまくいかなかったなと思ったこと
- いま困っていること
- 目標と、達成状況
場所については運の要素が絡みますが、これまでの経験では以下のような振り分けとなります。
基本は駅近くのファミレスにしていますが、色々試してみてください。
やりやすい
- フードコートの端っこの席
- やや混んでいるファミレスの、比較的隔離された席
普通
- やや混んでいるファミレスの、隣との距離が近い席
- やや混んでいる喫茶店
やりにくい
当日のタイムライン
開始前(ファミレスの場合)
注意点としては、 1on1が始まるまでにどれだけ打ち解けることが出来るか、時間との勝負となります。
普段からマネジメントをされている方は、既にある程度の心得があるかと思いますが、とにかくありとあらゆる手段や技術を用いて、柔らかな雰囲気に持ち込みましょう。
やること | 特記事項 |
---|---|
待ち合わせ場所に集合→実施場所へ向かう | 可能な限り話しやすい空気を作りながら移動する |
注文し、ヒアリングシートを記載してもらう | 記載内容について、軽いやりとりをして認識を合わせる |
ご飯を食べながら雑談する | 普段どんな仕事をしているのか、最近あったことについて明るいトーンで話をして、とにかく話しやすい空気を作り出す |
食器を下げてもらう | 机のスペースを空ける。 |
1on1本体
以下はあくまで目安です。相手のモヤモヤが晴れることを最優先としましょう。
時間通りにいくことはまず無いと思ってもらっていいと思います。
とはいえ相手の都合もありますので、事前に、今日は何時までOKかを聞いておくといいかもしれません。
また、感想ブログを書こうと考えている場合、センシティブな個人情報は明かさないことを約束し、どのレベルまで記載していいかをきちんと確認しておきましょう。
時間 | 経過時間 | やること |
---|---|---|
5分 | 5分 | アイスブレイク |
5分 | 10分 | 重要度:高の話をまず傾聴 |
10分 | 20分 | 傾聴した内容を、他重要度のトピックと紐付けながら広げて発散していく |
10分 | 30分 | 発散したトピックのうち、根幹に近いものについてwhyを拾うアプローチで深掘りを続ける |
10分 | 40分 | リフレーミングを試みたり自省を促しながら、次回アクションへ繋げる |
5分 | 45分 | 今日話したことについておさらいをし、まとめる |
終了後
やること | 特記事項 |
---|---|
終了後アンケートのGoogleFormのURLを送る | 『帰りながらでも書いてみてください』と伝える |
解散し、今日の1on1がどうだったかをふりかえる | 終わった直後は大体良かったように感じるので、今のうちに良かったことに浸る |
感想記事を書く(任意) | 1日置くことで冷静に振り返り、アウトプットすることで脳に定着させ、次へのアクションへ繋げる |
終わりに
冒頭でも記載しましたが、このやり方はどんどん真似してください。事前事後、とにかくあらゆる状況で、僕の許可も必要ありません。
自分も取り組みを始めたっていう事をTwitter等で教えていただけると、喜んでリツイートします。
日本中のマネージャーが、1on1の技術を高め、効能を理解し、どんどん実施していくことで、日本に1on1という文化が根付き、あらゆる組織が一段階強くなってくれることを祈っています。